子育て家族が移り住んだ四万十町で始めた「一棟貸しの宿Hinoki」。家族はなぜ、四万十町を選んだのか。#移住者インタビュー
1. たまたま見かけた物件が移住の決め手に
以前は、高知県の西部に住んでいた高田さんご家族。
今後起こるかもしれない南海トラフなどの災害を考えた時に、もっと安全な場所に移り住みたいと考えたことが動機だったという。
そんな時、たまたま高知県四万十町のホームページを見かけ、住みながら民泊運営も可能な住宅を見つけた。
応募受付期限が迫った時、「後悔したくない」という気持ちや「子どもにとっても、いい経験になるはず」といった夫の直哉さんと妻の樹利奈さんの想いが一致し、応募の準備を始めた。
もちろん、いままで民泊の経営は経験がない。
高田さんご一家は、知らない土地での子育てと民泊を始めることを決意した。
2.自然と地域に解け込んでいた
4月に初めて住宅を見てから何度か現地を訪れ、周辺環境は確認したが、6月の入居決定から引っ越しまでは特に知り合いもいなかったという。
7月、地区の区長を訪ね、民泊を始めることを伝えた直哉さん。
すると区長はその場で同じ地区の宿の経営者に連絡をしてくれた。
高田さんご夫婦にとって初めての民泊の運営。
自分たちでイチからホームページの作成を行ったり、周囲の方の助けを借りて宿の運営についてのノウハウを学んだり。
宿のプレオープンも行い、近所の人たちに協力してもらって、受け入れの経験を積んだ。
まだ住んで2か月の高田さんだが、交流関係が広がったお陰で1年くらい住んでいるような感覚になるという。
保育所で子どもが泣いていると「大丈夫―?」と声をかけてくれたり、家に野菜を持ってきてくれたり。
地域の温かさを感じる瞬間が、何度もあった。
見知らぬ土地で暮らすには、地域に“解け込む”ことが大切ではあるが、高田さんご家族は意識せずに自然とそれができていたのだと感じる。
3.四万十ヒノキが香る宿
青い暖簾をくぐり室内に一歩足を踏み入れると、ヒノキの香りと、無印良品がリノベーションを手掛けた室内空間が広がる。
「一棟貸しの宿Hinoki」は2024年9月24日(火)にグランドオープン。
滞在中は四万十川でのアクティビティや特産品の鮎・四万十ポーク・仁井田米・椎茸のたたきなどを堪能するのもよし。
リフレッシュしたい方は近くの温泉でゆったり過ごしたり、レンタルサウナを利用して四万十川にダイブしたり、女子会としての宿泊も◎
「Airbnb」のサイトからは海外の旅行者からも予約が入っているという。
温かい町民と美味しいご飯のある「田舎」で、山・川・海を感じてほしい。